SIer企業のインフラエンジニア採用課題と即戦力確保の方法を解説!

SIer企業のインフラエンジニア採用課題と即戦力確保の方法を解説!

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「インフラエンジニアの採用がうまくいかない…」そんな状況に頭を悩ませていませんか?
経験豊富なエンジニアほど市場価値が高く、求人を出してもなかなか応募が来ない。採用に成功しても、定着せずに短期間で転職してしまう。 
こうした課題は、多くのSIer企業が直面している現実です。

しかし、プロジェクトの納期は待ってはくれません。
リソースが不足すれば、納期遅延やクライアントからの信頼低下につながるリスクもあります。

本記事では、SIer企業で勤務経験のある現役インフラエンジニアが、SIer企業ならではのインフラエンジニア採用課題を整理し、プロジェクトのニーズに合わせた柔軟な人員確保を実現するための選択肢を提案します。
今後の採用戦略を考えるうえで、ぜひ参考にしてみてください。

SIer企業におけるインフラエンジニアとは

SIer企業におけるインフラエンジニアは、システムの基盤となるインフラの設計・構築・運用・保守を担当する重要な役割を担います。
クライアントのビジネスニーズを理解し、最適なシステム環境を提供することでビジネスの安定稼働と成長を支えています。

SIer企業におけるインフラエンジニアの役割

SIer企業のインフラエンジニアは、システムの安定稼働・パフォーマンス向上・セキュリティ確保といった多岐にわたる役割を担います。
単にシステムを構築するだけでなくクライアントのビジネスニーズを理解し、最適なシステム基盤を提供することで、ビジネスの成功に貢献する重要な役割を担っているのです。

SIer企業におけるインフラエンジニアの業務内容

SIer企業のインフラエンジニアの業務内容も多岐に渡り、プロジェクトの規模やフェーズによって変化します。
主な業務内容は以下の通りです。

  • インフラの設計・構築
  • システムの運用・保守
  • セキュリティ対策とデータ保護
  • クライアントや社内チームとの調整・技術サポート

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インフラの設計・構築

クライアントの要件に基づき、サーバー、ネットワーク、データベースなどのインフラを設計・構築します。
クラウド環境の構築やオンプレミス環境との連携なども含まれます。
仮想化技術やコンテナ技術などを活用し、柔軟性・拡張性の高いインフラを構築することも求められます。

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システムの運用・保守

構築したシステム、または構築済みのシステムの安定稼働を維持するための運用・保守業務を行います。
システム監視パフォーマンスチューニング障害対応ネットワーク管理などが含まれます。
24時間365日の稼働が求められるシステムも多く、安定稼働のための高度な技術と責任感が求められます。

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セキュリティ対策とデータ保護

サイバー攻撃やデータ漏洩などのリスクからシステムを守るためのセキュリティ対策を実施します。
ファイアウォールやIDS/IPS(不正侵入検知システム/不正侵入防御システム)の導入、脆弱性診断、セキュリティポリシーの策定、バックアップ・障害復旧計画などが含まれます。
情報セキュリティに関する専門知識と最新技術への対応が求められます。

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クライアントや社内チームとの調整・技術サポート

クライアントや社内チームとのコミュニケーションも重要な業務です。
技術的な説明や提案、進捗報告、課題解決のための調整などを行います。
技術的なスキルだけでなく、コミュニケーション能力や調整力も求められます。

SIer企業におけるインフラエンジニアの採用課題

SIer企業は常に変化するIT環境や顧客ニーズへの対応に追われるため、優秀なインフラエンジニアの確保が事業の成長に不可欠です。
しかし、昨今の市場環境は厳しく、採用活動には以下のように多くの課題が存在します。

  • エンジニア不足の深刻化
  • プロジェクト単位での採用ニーズが強い
  • 下請け・多重請負構造の影響
  • 客先常駐の働き方の不人気

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エンジニア不足の深刻化

IT業界全体でエンジニア不足が深刻化しており、インフラエンジニアも例外ではありません。
2019年に発表された経済産業省の「IT人材需給に関する調査」によると、2030年には最大79万人のIT人材が不足すると予測されています。
特に、クラウドやセキュリティなどの高度なスキルをもつ人材は争奪戦となっており、採用難易度は年々高まっています。

出典:IT人材需給に関する調査 | 経済産業省

関連記事:インフラエンジニアの人手不足を解消する優秀な人材の獲得方法を徹底解説

プロジェクト単位での採用ニーズが強い

SIer企業ではプロジェクトごとに必要なスキルや経験が異なるため、プロジェクト単位での採用ニーズが強くなっています。
特定の技術に精通したエンジニアが必要となる場合も多く、必要な人材をタイムリーに確保することが難しい状況です。

下請け・多重請負構造の影響

SIer業界特有の下請け・多重請負構造も採用課題を複雑化させています。
元請け企業の意向に合わせて柔軟に人材を確保する必要があり、迅速な対応と多様なスキルセットをもつ人材プールが求められます。

客先常駐の働き方の不人気

SIer企業では客先常駐での作業が一般的ですが、この働き方は敬遠される傾向にあります。
自社内でのスキルアップやキャリア形成の機会が限定的になること、またワークライフバランスが取りづらいことなどが理由として挙げられます。

SIer企業のインフラエンジニア採用の選択肢

優秀なインフラエンジニアを確保するためには、さまざまな採用手法を検討する必要があります。
それぞれのメリット・デメリットを理解し、自社の状況に最適な方法を選択することが重要です。

関連記事:インフラエンジニアの求人倍率と動向を確認|効率的な採用方法も解説

正社員採用


雇用形態

メリット

デメリット

正社員

  • 企業文化への浸透

  • 長期的な人材育成

  • 社員の一体感の醸成

  • スキル・ノウハウの蓄積

  • 採用コストが高い

  • 採用期間が長い

  • 採用難易度が高い

  • ミスマッチのリスク

  • 解雇が難しい


正社員採用は、企業文化への浸透、長期的な人材育成、社員の一体感を醸成できる点がメリットです。
また、社内スキル・ノウハウの蓄積にも繋がります。

一方で、採用コストと時間がかかり、難易度も高い点がデメリットです。
ミスマッチのリスクや解雇の難しさも考慮すべき点です。

関連記事:インフラエンジニア採用が難しい理由と成功する企業の採用戦略を解説

SES・派遣・フリーランス活用


項目

SES

派遣

フリーランス

コスト

中~高

中~高(変動大)

アサインスピード

中~高

最高

柔軟性

最高

スキルレベル

中~高

中~高

契約形態

業務委託契約

(SES企業ークライアント間)

労働者派遣契約

(派遣会社ークライアント間)

業務委託契約

(エンジニアークライアント間)

指揮命令者

SES企業の担当者

クライアント企業の担当者

自身(クライアントとの合意に基づく)


SES・派遣・フリーランスの活用はいずれも即戦力確保がメリットですが、長期的な育成が困難で自社のナレッジ蓄積に不向きであるといったデメリットがあります。

関連記事:インフラエンジニアのSES採用とは?フリーランスとの比較も解説

コスト

コストについては一般的にSESが高く、派遣が中~高と考えておくと良いでしょう。

フリーランスは仲介サービスを利用する場合に手数料が発生するため、その分のコスト増加を考慮する必要があります。
スキルや需要、契約形態によっても変動するため、中~高と幅広い価格帯となっています。

アサインスピード

フリーランスは企業に属していないため、一般的にアサインのスピードは三者の中で最も速いと言えるでしょう。
仲介サービスなどを利用すれば最短数日でアサインできる場合もあります。

SESや派遣については、企業との契約手続きなどもあるためフリーランスほどは速くありません。

柔軟性

フリーランスは最も柔軟性が高く、契約期間や業務内容、勤務条件などを個別に調整できるため、プロジェクトの状況に応じた迅速な対応が可能です。

SESはプロジェクト単位で契約するため一定の柔軟性がありますが、契約変更にはSES企業との合意が必要となるため、フリーランスほどではありません。

派遣は派遣法により契約条件や期間に規制があるため柔軟性は最も低く、契約変更にも派遣会社との協議が必要です。

スキルレベル

スキルレベルについては、フリーランスは特定のスキルや経験をもって独立していることが多いため、専門性が非常に高い場合が多いです。

一方、SESと派遣ではスキルレベルにばらつきがある印象です。

契約形態と指揮命令者

SESは業務委託契約で、SES企業の担当者が指揮命令を行います。
派遣は労働者派遣契約となり、現場では元請け企業の担当者の指揮命令に従います。

フリーランスはクライアントと業務委託契約を結び、基本的には自身で業務を管理しますが、クライアントとの合意に基づいて指揮命令系統が決まります

フリーランスのインフラエンジニア活用がSIer企業に適している理由

正社員採用、SES・派遣・フリーランス活用といったさまざまなインフラエンジニアの採用手法について、それぞれの特徴を比較検討してきました。
なかでも、SIer企業が抱える採用課題を解決するうえで、フリーランスの活用は非常に有効な手段です。
その理由を以下で詳しく解説します。

関連記事:インフラエンジニア案件をフリーランスに業務委託する方法とメリットを解説

プロジェクト単位で最適なスキルをもつ人材を確保できる

SIer企業では、プロジェクトごとに必要となるスキルや経験が大きく異なるため、正社員だけですべてのニーズを満たすことは困難です。

フリーランスを活用すれば、プロジェクトに必要なスキルセットをもつ人材をピンポイントで確保できます。
特定のクラウド技術、データベース、セキュリティ対策など専門性の高いスキルをもつフリーランスエンジニアを必要な期間だけアサインすることで、プロジェクトの成功確率を高められるでしょう。

採用までのスピードが速い

正社員採用は、募集から選考、内定まで数か月かかることも珍しくありません。
一方、フリーランスであれば、仲介サービスなどを利用することで最短数日で人材を確保できます。
すぐにプロジェクトに参画できる即戦力人材を迅速にアサインできるため、プロジェクトの急な人員不足にも柔軟に対応できます。

コストを抑えながら優秀な人材を確保できる

優秀な正社員エンジニアを採用するには、高額な給与や福利厚生に加え採用活動自体にも多額のコストがかかります。
フリーランスであれば、プロジェクト期間に応じた報酬を支払うため人件費を最適化できます。
また、採用活動にかかるコストも削減できるため、全体的なコストを抑えながら優秀な人材を確保することが可能です。

【現役インフラエンジニアのひとこと】
筆者はインフラエンジニアとして8年間、SIer企業に勤務していました。
担当していたクライアントは地方銀行1行のみで、その銀行のシステム開発・運用をアウトソーシングしていました。

あるとき、プロジェクトの人員不足やチームメンバーのスキルを補うため、SES企業と契約してエンジニアを補充した経験があります。
クライアントのシステムが地方銀行特有のレガシーシステムだったため、必要な技術要件を満たすエンジニアを探すのは容易ではありませんでした。

当時の人事の決定に関わっていたわけではないので、なぜSES契約を選択したのか、その詳細な経緯はわかりません。
しかし、特殊なスキルセットが求められる状況下では人材の確保に一定の苦労があったと予想されます。
今振り返ると、フリーランスエンジニアの活用も選択肢として検討すべきだったかもしれません。
フリーランスであれば、仲介サービスを通して特定のレガシーシステムに精通したエンジニアを見つけられた可能性がありますし、プロジェクトのニーズに合わせて、より柔軟かつ迅速に人材を確保できた可能性もあったと考えられます。

SIer企業でインフラエンジニアを採用するならクロスネットワークがおすすめ

ここまで、SIer企業におけるインフラエンジニアの採用課題と、その解決策として正社員採用、SES・派遣・フリーランス活用という4つの選択肢を比較検討してきました。
特に、変化の激しいIT業界においては、スピード感と柔軟性を兼ね備えたフリーランスの活用が最適な選択肢となるケースが増えています

そこでおすすめしたいのが、インフラエンジニア専門のエージェントサービス「クロスネットワーク」です。

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橋本貴裕
記事を書いた人
橋本貴裕

インフラエンジニア兼Webライター。金融業界の汎用機系エンジニアとしてキャリアをスタート。その後Web系システムのクラウド分野に転向し独立。本職の傍らSEOを学び、ライティングやディレクションの一部業務も経験。得意分野はAWS。